ASP的BMW 〜 ASPがイジッてるクルマを紹介 〜
E36に HKS製スーパーチャージャー搭載
シャシーの完成度が高いE36以降、もう少しパワーが欲しいと感じる方も多いと思います。
国産車チューニングパーツメーカーHKSが本格的にヨーロッパ車を手掛け始めました。
その中で注目したのがスーパーチャージャー!
既にZ33で実績をあげているユニットです。

シャシーセッティングも決まってきてパワーアップの方法を探っていた開発車両のE36−325iに取り付けてみることにしました。
しかし…HKSのキット設定としては、E46/330i用しかありません。
しかも、コンプレッサー本体の単品販売は当面予定が無くキット販売のみとの事…
無い部品は作る前提でE46用をベースに取付け開始です。
ターボとスーパーチャージャーの違いは?
ターボとスーパーチャージャーの大きな違いは、ターボは排気ガスを利用して過給しますので、過給機本体がほぼ排気側への搭載となります。
一方のスーパーチャージャーは、クランクシャフトの回転を利用してベルト駆動にて作動しますので、過給機本体はほぼ吸気側への搭載となります。駆動方式がベルトとなりますので過給機本体のプーリーは当然クランクシャフトプーリーと同軸上になる必要があり、レイアウトの制約が大きくなります。
その中で、HKS製のスーパーチャージャーは、過給側がターボと同様な形状をしている事と増速機構を搭載する事で過給効率が比較的良いのが特徴です。過給側がターボと同形状というのは取付けの際に配管類の取回し等が比較的製作し易い事も選択した理由です。
スーパーチャージャーの取付
取付けに関しての最大の難関は、過給機本体とエンジンの固定方法です。駆動ベルトやローラー等のレイアウトを含めたブラケットの採寸〜製作まで覚悟していましたが…。
BMWエンジンの特徴で、同系エンジンの場合は共通なパターンが多いのでもしかするとブラケットはそのまま使えるかな?と思っていたら…若干加工が必要ですが何とか使えました!

後は、配管類の取回しともう一つの難関である制御系です。
過給機のレイアウト上、プーリーが車両前方に来るのでターボとは前後が逆になります。その為、エアークリーナー〜エアフロメーター〜コンプレッサーまでのサクションパイプがUターンする形になり製作が非常に大変です。

過給機〜インタークーラー〜スロットル手前までのインテークパイプに関しても、配管するスペースが無くこれもまた取回しが非常に大変!
特にスロットル手前の配管には悩みました。


BMWのメインインジェクター容量は、出力に対して余裕のある設定がされていません。その反面、燃料ポンプは割と余裕があります。
上記の理由から、トラスト社のEマネージ(通称:青マネ)でメインインジェクターの燃料補正と高回転域はインジェクターを追加して両方のインジェクターのコントロールを行います。メインインジェクターの容量アップも検討しましたが、実際に販売する際のコストを考えた結果、上記の方法を選択しました。
後は過給圧のコントロールです。
通常、スーパーチャージャーの場合の過給圧はプーリー比で決定されます。色々検討した結果、スーパーチャージャー手間にリストリクターを設けて内径でコントロールする事としました。
最終的に最大過給圧は7000rpm/0.6kgcm3で落着きました。
一通り補機類の取付けも完了しセッティングに入るのですが、机上の計算では300ps位までは燃料は足りる予定です。
実際にセッティングをしてみた状況では、インジェクターがほぼ全噴射している状態ですので燃料冷却分を考慮しても270ps位は出ていると予想されます。
パワーチェック
最終確認でBOSCH製シャシーダイナモにて計測しました。
結果は271.2ps!
ほぼ計算通りの結果となりました。
肝心の車両インプレですが、元々のNA状態は変わらずに、中〜高回転域に掛けて過給していますので言われなければ過給機が付いていると思わない位自然な感じです。
エンジン本体に手を入れて行けばまだまだ上を狙えます。
スタート段階ではまずまずの仕様ではないかと思います。